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亡き犬に送る作品

スペシャル続きの依頼でした。

『天国に行った愛犬に

書き下ろしをして欲しい』

その方は、先日、

あるアニマルコミュニケーターさんとセッションをして、

今は亡きその愛犬とコンタクトをしてもらい、

メッセージを降ろしていただいたとのこと。

さらにスペシャルなことに、

その方は一枚の和紙を持って見えて、

ここに書いて欲しいと。

その和紙は、実のお姉さまが、

手漉きで作られた、

この世にたった一枚しか存在しない、

手作りの和紙。

風合いがとても優しくて、

手触りが滑らか。

まるで、

お姉さまの人柄が伝わってきそうでした。

そんな貴重な一枚の和紙に、

亡き愛犬からのメッセージを書くって。。。

正直、ビビりました。

ので、

期限を伝えず、

とりあえず預からせて欲しいと。

その方はとても爽やかに、

「急ぎませんから〜〜」

と言ってくださったのが、

唯一の救い。

お言葉に甘え、

かかること数ヶ月。

最初の一ヶ月は、

愛犬からのメッセージをまとめるのに時間が必要でした。

通常は自分でメッセージを書き上げるのですが、

他の人のメッセージを、

依頼主さんにとって一番いい形に仕上げるという作業は、

これまた別の意味で緊張感があり、

結構時間が要しました。

けれど、ある意味、

依頼主さんとの共同作業をさせていただき、

一番心に響くメッセージにまとめることができました。

後はいよいよ、書の部分。

そこに手をつけるまで、

さらに数週間かかりました。

日常が殺伐とし過ぎている。

雑事が多すぎる。

風邪をひいた。

子供が夏休みだった。

などなど、

言い訳はたくさんあるのですが、

結局は、

『ビビって手がつけられなかった。』

ただそれだけのことです。

ある日、いよいよ腹をくくって、

とにかく名前の部分から書いてみようと。

何枚か下書きを描いてみて、

一番納得するものを数枚選び、

それを依頼主さんに写メして、

どれが一番イメージに合うかを選んでもらいました。

さらに数日置いて、

私のコンディションとスケジュールを調整し、

『書ける』時間を作る。

まずは瞑想をして、

写真のワンちゃんを思い浮かべました。

そして、

依頼主さんの想いに、

ひたすら寄り添いました。

すると、

依頼主さんの亡き愛犬への溢れる想い。

まだ癒えていない悲しみ。

寂寥感が伝わってきて、

思わず涙が溢れました。

その時ようやく、

『書ける!』

と思いました。

そしていよいよ、

世界でたった一枚の紙を前に、

清書をする時。

その瞬間はもう、

その紙が世界で一枚しかないということは、

頭の中からは消えていました。

飼い主さんと、

亡き愛犬が、

かつて、

そして、

今でも、

時空を超えて、

言葉を超えて、

二つの魂が、

心を寄せ合っている。

愛し合っている。

分かり合っている。

そのことだけが

頭に広がり、

とても気持ち良く、

書き終えることができました。

すぐに写メで送ったら、

喜んでいただいたのが分かり、

待ってもらった甲斐があったなと、

しみじみ思いました。

これ以上お待たせしたくないと、

思わず届けに走り、

ついにお渡した時は、

いつもは気丈な依頼主さんの目に

涙がにじんで、

ホント、

感無量でした。。。

心書に出会えてよかったなって思うのは、

いつもこの瞬間、

誰かの心に響く、

何かをすることができた時。

生きててよかったって思います。

次回の心書入門編は9月14日(水)です。

まずは、心書の入り口から

一緒に覗いてみませんか。

 

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